出土された壷

4本の溝を方形に配した方形周溝墓(ほうけいしゅうこうぼ)
(南北12.4M東西11.5M)の北溝から出土した
北溝は2回にわたって構築されたがこの土器は第2の溝に
伴い、その出土は故意に破砕された溝内に廃棄された
状況を示している
そのため、方形周溝墓に対して2次的に行われた
祭祀儀式に関連すると考えられる

これを裏付けるようにこの土器には
日常用器としての機能を無くす為と考えられる
頚部(けいぶ)に斜めから打ち欠き孔、
胴部中央に横打による破壊の痕跡、
底部横に孔がみられる


壷形土器
環壕内下層〜中層より出土した頚部に
S字状結飾文が2段みられ、外面及び
内面口辺部には朱彩が施されている

台付かめ形土器
口辺部より頚部にかけて4段の輪積装飾帯があり
口唇部と輪積装飾帯端には布巻棒状工具による
押捺が施されている
器外面上半と内面下半にすすの付着がみられ
米などを炊くために利用されたことがわかる
この形状の土器は脚台部をつける(台付)ことに
よって、火の当たりをよくし、熱効率を
上げたものと考えられる


右 はち型土器  左 坏型土器(つきかたどき)

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